面接は直感を信じて
面接をして、就職を決めるかどうか迷うことはありますよね。
その時の最初の直感はまず間違いないです。
少しでも違和感のある時は就職はやめて下さい。
私は訪問看護ステーション開設詐欺のようなものにあったことがあります(お給料をきちんといただいていたので開設から利用者確保までのノウハウを合法的に盗まれたと思っています)
その時の面接では、ヤバい会社という強烈な違和感がありました。結局だまされたと思っているので直感は間違っていなかったのです。
私のようにだまされる看護師が増えないように、私の体験をお伝えします。
私は地元で訪問看護がやりたくて、新規オープン予定の訪問看護ステーションの面接に行きました。
会長と社長の2人面接でした。初めに会長から
「私達は訪問看護がわかりません、教えてください」と言われました。
「そんなわけない」と思いながら面接が進みましたが、本当にわかっていませんでした。
第一印象は「ん?半年後に開設するのにわかる人いないの?プロではないの?大丈夫なの?ヤバいなこの会社」と、強烈な違和感があり警告音が鳴りました
警告音が聞こえているのに、
「私がやらないと進まない!」と変な責任感が出て、迷いながらも入職してしまいました。その時点でスタッフは管理者さんと私の2人でした。
開設1ヶ月前に、管理者さんが辞めました。
会長からは管理者として任せられないと言うものでした。「では、解雇ですか?」と聞いても本人から辞めたいと申し出があったとのこと。
理由はわかりませんが辞めさせられたようでした。
面接で訪問看護がわからない、教えてくださいと言うスタンスで会社側がお願いしたから、その思いに答えようと私たちスタッフは自分達のスキルを出し合い、力を合わせてやってきました。それなのにこの時期になぜ辞めさせるのか?警告音がまた鳴りました。
開設は間に合わず、ひと月伸びました。
やる人がいないので私が管理者となりました。
開設後利用者確保のため営業マップを作り地元の病院、クリニック、居宅介護支援事業所などをまわりました。
利用者が増えてきたころ、今度はケアマネジャーを辞めさせたいと会長から言われました。
「会社の方針に合わないとクビになる?使い捨てのコマみたい」また警告音が鳴り響きます。
みんなでやっていきたいことを会長へ伝えましたが、会長は
「辞めさせたい人がいたらいつでも言って下さい、優秀な弁護士がついているので」と言われました。
「なぜ弁護士がついている?」社長に聞くと
「会長は過去に訴えられたことがあったけれど、職員の逆恨みだった」と教えてくれました。
いつでも辞めさせるというのは私も含まれていると気づきました。優しい言い方ですが恫喝?
実際に辞めさせられるスタッフを見れば、訴えられたのは逆恨みではないと確信します。
訪問看護ステーションはスタッフがやりたかった事業のようで、社長は焼肉屋を考えていてどちらにするか悩んだそうです。
これを聞いた時は自分の耳を疑いました。
訪問看護は人の命を預かる職業です、夜中に緊急コールがあれば翌日仕事でも自転車で出向きます。私達看護師も自分の命を削って働いています。
焼肉屋とどっちにするとか、飲食業と医療とは別の次元、訪問看護を軽んじている会社だと思いました。
新規の利用者も増えた開設から2ヶ月後、
会社上層部の意見に納得せず反抗的態度を取ったとかで私も辞めることになりました。解雇とは言いませんでした。
労働法規の解雇規制は非常に強力で不当解雇だと会社の評判に傷がついたり、慰謝料請求されるなどまずいことが多いので、会長は最後まで解雇とは言わず、自主退職を促す退職勧奨というやり方でした。
飲食店に呼び出して1対1で、静かな話し方で「会社は何度も会社の方針に従うように説明したがあなたはそれに反した、管理者としては継続して雇うことはできません」と。
「私はクビですか?」と聞いても上記を繰り返し
私から辞めるように仕向けていきます。辞めさせるのが慣れていると思いました。退職勧奨がいつものやり方なんですね。
開設準備からたった4ヶ月で2人の看護管理者とケアマネージャー、事務員の合計4人を同じような退職勧奨で辞めさせ、
その後の新しい看護管理者も2人辞め、ケアマネジャーもパート看護師も辞めています。
開設2年で8人辞めています。最初からいるのはリハビリ1人だけです。
それでも会社は存続しています。やる気のある人材が犠牲になっていく。
こんな会社が、私の地元でまだ事業をしていると思うとゾッとします。
私のように騙されないように、
アレ?なんだろう…と感じた時は立ち止まってください。少しでも違和感のある時は就職はやめて下さい。
あなたの直感は間違いないですから。
お読みいただきありがとうございます。
この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。