看護師国家試験
2023年度の看護師国家試験合格発表が3月24日にあります。
私はかれこれ20年も前のお話しですが、試験が終わってからも合格祈願のお参りに行き、そわそわした気持ちだったのを思い出しました。
20年前は必修問題と一般問題だけでした。
必修問題は基礎の問題で8割正解しないと不合格。
一般問題はその年によって合格基準が変わりますが概ね6から7割できれば合格ラインでした。
今回よく見たら「状況設定問題」なるものがあり
調べてみると過去問があったのでやってみました。
摂食障害のある方の血液検査データから、今1番優先して行う検査はどれかという4択問題。
状況設定問題例(第109回 午後109〜111問)
入院翌日、母親が面会に来たが、Aさんに要求されるままお菓子を大量に持参した。Aさんは、面会室でお菓子をすべて食べた直後に、トイレにこもり、嘔吐していたところを看護師が発見した。Aさんは泣きながら「食べると止まらなくなる。太りたくない」と訴えた。主治医は、Aさんが右第2指を使って嘔吐していた痕跡を認めたこと、Aさんが「中学の時から過食と嘔吐を繰り返していた」と話したことから、神経性過食症と診断した。
入院時の身体所見:身長155cm、体重48kg。
入院時の検査所見:赤血球400万/μL、Hb12.5g/dL、白血球6,300/μL。Na135mEq/L、K2.7mEq/L、Cl98mEq/L、AST30U/L、ALT35U/L、γ-GTP32U/L。
Aさんの状態をアセスメントするために優先度が高い検査はどれか。
1.心電図
2.頭部CT
3. 腹部超音波
4.上部消化管内視鏡
1. 心電図が正解です。
まず血液検査の正常値を把握していないと解けないです。カリウム値が低い。
嘔吐をすると血液のphバランスが悪くなりカリウムが下がる。これは致死的不整脈などを起こすので心電図検査が正解。
状況が理解できれば命に関わる急変などの緊急事態に備えられ、必要な看護ができます。
これは暗記では解けない応用問題。看護師として働きながら身についていくようなことだと思いますが、今のナース達は勉強が進んでいますね。
しかも合格率は変わらず9割!
国家試験は看護師をふるいにかけて落とす試験ではなく、看護師としての知識があるかどうかの試験なので高い合格率になっています。
それにしてもレベルが上がっている!私もおちおち休んでいられません。
医療は日々進歩しています。試験に合格してからがスタートです。更新制度がないからと安心していては古〜い化石のような看護師になってしまいます。お休みの間に新しい知識をインプットしていきたいと思います。
受験した皆様の合格を祈っています。
お読みいただきありがとうございます
この記事が皆様のお役に立てれば幸いです。